前回のつづき。インド旅行第5回、後編だよ。
前を見ると100人くらいが寺院に向かって列をなしている。
なんだなんだ?まさかこれみんな寺院参拝者なの?どんだけ〜??
友達曰く、「今日は休日だから参拝者が多い」とのこと。それにしても並んでまで参拝するのか?
心の声「そこまで信仰していないし、暑いから帰ろうよ・・・・」
と私は思うがこれもバスツアーの一部だから仕方がない。ツアーの難点は”楽だけど興味のないところにも連れて行かれるとこ”。
ただこれで一日ツアー代金500円なのだから、通常の感覚で考えると文句は言えない。私たちは40分待って、寺院に入ることができた。中の記憶はもう薄れて覚えていない。とにかくあつかった。
ガンジーの墓見学!!!のはずが・・・
寺院訪問も終わり、私たちはバスに戻ってきた。バスの中はわずかながらクーラーがついていて、それでも外に比べると比較にならないほど快適だった。
バスが出発した。私は窓の外の景色を見るでもなく、「バス、涼しいな〜」と思いながら揺られている。
・・・ん?
なんだかだんだんクラクラしてきたぞ?
クラクラ・・・・
・・・気づけば私は横になっていた。そして友達が私の体を揺らしている。
「かよ、大丈夫?なんか寝込んでいたけど。ガンジーの墓、着いたよ?」と言う。
・・・・ああ、ガンジーの墓・・・・今日一番のスポットじゃないか・・・しかし・・・
・・・・体が、動かない・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
私「ごめん、バスで寝ているから、行ってきて。」
S美「うん、わかった。」
・・・・・・
・・・ということで、私は熱中症のためガンジーの墓を訪れることができず、それからずっとバスの中で伸びていた。
寺院④訪問
さて、ガンジーの墓からみんなが戻ってきたので、次はまた寺院訪問だ。今日何軒目だよ!
私の体調は、さっきのガンジーの墓をスキップしたことでだいぶ回復し、寺院に行くことができた。
寺院の前に泊まると、外からインド人がワラワラと入ってくる。これは一日バスツアーの貸切のはずなのに、彼らは何?
実は彼らは”物売り”だ。おもちゃとかアメとか売っている。しかし売っているものはどこらへんにでも売っているものだし、相場より高い!から、誰も買わない。
それでも毎回バスが観光地を止まるたびに彼らは乗ってくるのだ。タフすぎる。
さて、物売りに断りバスを降りたところで、次は4つ目の寺院だ!
・・・・・ん?寺院?
今回の寺院は寺院に見えないほど、小さいぞ?
と言うか、ただの家じゃん!
私たちは不審そうにその家を見る。するとガイドさんがこう言う。
ガイドさん「これから、この家の中で、ありがたい話を聞くことができます。インドの工芸品に興味のある方は左の扉を、インドの織物に興味のある方は右の扉を開けてください。」
と言う。
いやいや、
これ、
明らかに、
買わせるやつやん!
と思い、左の扉に入る。
入ると、何やらメガネをかけたおじさんの周りに10名ほどの客が群がっている。 メガネのおじさんは民衆の真ん中でタージマハルのレプリカを掲げ、何かを力説している。何て言っているかわからないが、かなり抑揚をつけた喋り方だ。
そしておじさんが掲げていたタージマハルにあるスイッチを押した!すると!!!
タージマハルが光りだした!それを見て観客は「おお〜っ!」と言う。そのあとまたおじさんがタージマハルについているヒモを引っ張った!!すると今度は、
タージマハルが回転しだした!!それを見て観客はさらに「おおおお〜〜っ!!」と言う。
・・・・・・
おい・・・・・。
私は終始一人でツッコミを入れていた。しかもその回転LEDタージマハルの値段は8万円などと言う。
いやいや、どう考えても500円くらいでしょ・・・と思うが、これもインド人のとんでもない正当化の力だったりする。
タージマハルおじさんの説明が終わり・・
タージマハルのデモが終わったのに、帰ろうとしない人がいる。どうやら彼らは8万円のタージマハルを買う気みたいだ。おいおい、大丈夫か?それだけインド人にとってタージマハルは聖なるものなのか?
なんだか怖くなったので、私は一旦その部屋を出た。そう言えば私の友達みんなは右の扉に入ったのだ。と言うことで右の扉を開ける。
開けると・・・・・あれっ? ここはお客さんが少ない。
と言うか私の友達しかいない。おいおい大丈夫か?
すると奥の試着室からS美が絹のサリーを着て、出てきた。どうやらここにある絹の布でサリーを巻いてもらったらしい。
ふ〜〜〜む、美しい・・・・って!!!大丈夫!!??絹のサリーなんか着て、ボッタクられるんじゃ!!!????
・・・・・・
・・・しかし絹のサリーは、1.200円だった。あれ、普通やん。マジでさっきの8万円のタージマハルはなんやったん?
すっかり気を許した私は、S美と一緒に絹の布を見て回った。実は絹の布をぐるぐる巻くだけでサリーになるのだ。私たちはサリーを着たさにキャッキャ言いながら布を見て回った。
私も試着をいくつかして、ゾウさんの柄が気に入ったので、ちょっとまけてもらって1,000円でそちらを購入した。
ちゃんと着たらこんな感じになる。確かに、布をぐるぐる巻いているだけ。
そうやってお買い物を楽しんで、バスツアーの寺院④訪問は終わった。ってか、寺院じゃなかった。
買い物
だんだん日が暮れてきた。バスツアー最後はマーケットでのお買い物だ。私たちが行ったナイトマーケットは結構イケてて、マーケットの真ん中でショーが行われていたり、お酒を出すお店もあった。でも大体のお店が服飾品だ。
ここでS美が「バングルが欲しい」と言った。バングルとは、インドの女性が腕につける、でっかいブレスレットみたいなものだ。私は全然興味がなかったが、せっかくインドに来たし、と思い400円で買った。かわいい。
正直インドのマーケットでバングル400円とか、超高いが、まだアジア旅行初めての私としては「値段交渉」とかまで関心が行かなかった。もし「東南アジアでの値段交渉」に興味がある人はバンバン交渉するといい。楽しいぞ〜〜
帰宅・・・かと思いきや!!
そうやってナイトマーケットも楽しんだ私たち。これでバスツアーの内容を全て制覇した。ああ、長い長い1日が終わった。20:30にバスに乗り、帰路に向かった。
バスが走り出して20分・・・・
む〜〜ん、なんだ?なんか、
やたらと暑い。
暑いと思ったのは私だけでなく、他のインド人も思ったらしく、バスガイドのところへ抗議しに行っている。
なんと、
どうやら、
バスのエアコンが壊れたみたいだ。
「おいおい・・・・・、夜と言っても気温は37度だぞ。窓は開けられないし、暑くて死ぬじゃないか。」
誰もがそう思った。そしてガイドはこう言う。
「バスのエアコンは治りそうにないんだ。休憩をこまめに挟むから、このまま走る」と言った。
そうやってバスは15分走っては10分休憩、15分走っては10分休憩を続けていたが、そもそも渋滞で予定より時間がかかっているのと、どうしようもなく暑い!!
暑い!!
暑いんだよぉぉぉぉぉ!!!!!
ついに私たちとインド人はブチギレた!!
インド人おばさんが、バスガイドに対して「何とかしてよ!!!!」と訴える。
おばさんは目に涙を浮かべている。涙の訴えにさすがのバスも止まり、私たちは全員蒸し暑い車内から外に出た。外が涼しいし。それから私たちは「クーラー付きのバスが来るまでここでまつわ」と訴えた。
1時間後・・・・・・
来た。新しいバスだ。クーラーがついている。快適だ。23:30に帰宅した。順調に行けば21:20には家に着くはずだった。
デリー1日観光ツアーまとめ
と言うことで、デリーの1日観光ツアーの印象は、
・長い(夜遅くまで) ・寺院ばっかり ・ものを売ってくる そして、 ・暑い
という印象だった。
他の国を観光するときは、一つ一つの訪問先についてゆっくり考えるが、インドの観光なんか、そんな冷静に思考する余裕などない。とにかくツッコミどころしかなくて、ある意味面白く、ある意味イライラしてしまう。そういうムチャクチャ感を味わうならインドはピカイチだ。
インドに行けば、強くなる。これは間違いない。
と言うことで、インド旅行第5回終わり。 次はデリーを離れて、パキスタンとの国境地帯へ行きますよ!では!!
次回→インドの何がそんなにすごいのか?⑥パキスタンとの国境地帯、アムリッツァーへ!
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