【書評】2021年2月「シン・ニホン」「やりたい事の見つけ方」「人を操る文章」おすすめの本

【書評】2021年2月「シン・ニホン」「やりたい事の見つけ方」「人を操る文章」おすすめの本

こんにちは、Kayoです。今日は今月読んだ3つの本を紹介していきます。ちょっと難しい本もありますが、分かりやすく特徴を伝えられればと思います。では、レッツゴー!

 

【書評】2021年2月「シン・ニホン」「やりたい事の見つけ方」「人を操る文章」おすすめの本

シン・ニホン 安宅 和人 著

ここ1年、書店のディスプレイにひっきりなしに飾ってある「シン・ニホン」。表紙のオレンジの丸の形が「新しい日本の事を表現しているのか?」と思う方もいるだろう。ただ本を手に取ると、分厚すぎて敬遠する気持ちはわかる。私は並行して読んでいたので3ヶ月かかった。

内容

タイトルからの予想通り「シン・ニホン」では、これからの日本についての考察がまとめられている。著者の安宅さんは某コンサルファームや有名IT企業の取締役を経験し、その傍ら日本を担う政治分野の方とも情報交換を行っている。

とにかく多方面の知見を持った安宅さんは、「ここまでするか」というほど日本の未来を考えており、本も同じ内容のリフレーズばかりでなく、情報がパンパンに詰まった1冊となっている。

とにかく多方面から日本を考察した本をまとめるのは難しいが、キーとなる要素をお伝えしていく。

 

これからの日本を担う人材

ビッグデータxAIの時代に必要な人材とは何だろうか?著者は「皆がAIを作る人間になればいいわけではない」と語る。必要な人材は以下の3種類だ。

 

データサイエンス力=統計数理・情報科学系の力

データエンジニアリング力=上記データをうまく使い実装・運用するための力

ビジネス力=深いドメイン知識を元に課題を整理し、サイエンス、エンジニアリングとつなげるビジネス力。

 

この時代にプログラミングができればいいわけではなく、それは「データエンジニアリング力」の前提的要素に過ぎない。3つの力がどれも必要。まずは統計数理・情報科学を勉強しサイエンス力を身につけ、実際に手を動かすエンジニア力を鍛える。同時に課題を見極め整理し、アプローチ方法を考えるビジネス力を身につける。一人の人材で全てを網羅するには時間がかかるから、スピード感が必要な現代はチームを作ることが大事になる。

 

先進国では異色の日本の大学事情

日本は科学技術予算が少ない。もとい、研究費が先進国の中で極端に少ないといっていい。日本の大学に入る際、「国立は年間学費50数万円、私立は70万〜ピン」というのが相場であろう。アメリカの私立大学は年間学費が日本の比でないほど高いため、日本は学費が安いと勘違いしていた。

でも実際はアメリカでも私立の学費を家計から全て出す家庭は少なく、奨学金を使って上手いことやっている。大学院になればなおさら、国の研究費や卒業生からの寄付が多い米国や他の先進国は補助が多く、学生が払う学費はほぼないといっても過言ではない。

「国のために研究している」から学費が無料でも当然、という考え方。しかも留学生にも提供しているから驚きだ。これを見るとわざわざ日本の大学院で勉強する必要が見えなくなってくる。せっかく勉強するなら海外の文化も吸収しつつ、学費が無料なのが最高じゃないか。

 

老人は都市に、若者は地方に

個人的に面白かったのが、地方の過疎化を課題に筆者が唱えた「菊の花構造」。都市の大きな病院を中心に高齢者に住んでもらい、若者はインセンティブ(もしくは逆インセンティブ)を使って地方移住を勧める。これにより、

・救急車の効率的な稼働

・荒れた村の復興

が期待できる。確かに私も東京に住んでいるが、「こんな家賃払ってまで東京に住む必要ある・・?」と思ってしまう。リモートワークも充実してきたし、もしも家賃がさらに2倍になるのだったら間違いなく地方移住するだろう。

 

「シン・ニホン」まとめ

かいつまんで説明した「シン・ニホン」の概要。もちろん筆者の言っていることはこれだけにとどまらず、ありとあらゆる観点からデータを用いて分析、論を展開している。

実用書は「明日から始められる知識」を得られるから私も好きなのだが、この本は実用書ではなく「これからの日本を考える上で必要な前提知識の補充・物の見方のインスピレーションをくれる」という説明が妥当か。

議論をするならかなり使える一冊。1度目を通して見ることをお勧めする。

 

 

世界一やさしい「やりたい事」の見つけ方 八木 仁平 著

こういった「自分探し」本を毛嫌いする人はいるが、本著は3つの要素からやりたい事を見つけるアプローチを取っており、論理的で効果があったので紹介する。

内容

仕事はできるなら「本当にやりたい事」をした方がいい。とかく「やりたい事」というと「好きな事」に包括されるが、「好きな事」をそのまま仕事にするとイタイ目に合う。「やりたい事」は、「好きな事」を「得意な方法」で「大事な事」のために行う行為である。

まずは「大事な事」=価値観を見つける

価値観は仕事の目的につながる。目的は目標ではなく、自分の生きる方向。目標はその道中にあるチェックポイント。仕事の目的を意識していると、モチベーションが途切れない。自分の価値観は以下の問いから見つけよう。

Q1:尊敬する人、キャラクターのどんな所を尊敬するか

Q2:幼い頃大きな影響を与えた経験、それが価値観にどうつながるか

Q3:今の社会に足りないと感じているもの

Q4:自分は何を大事にしていそうか他人に聞く

Q5:自分の子供を育てる時に、伝えたいことと、伝えたくないこと

上記の答えから出て来た価値観を付箋に書き、並べてグループ化する。そのグループをさらに自分の中でランキング化する。

 

次に「得意な事」=仕事の方法を見つける

得意なこととは、無意識のクセ、人から言われずとも行うこと。人は短所を克服すれば人並みの成果と退屈な仕事が手に入る。長所を伸ばせば圧倒的な成果と充実した仕事が手に入る。自分の長所を見つけるために、以下の質問に答えよう。

Q1:これまでの人生で充実していた体験は?

Q2:最近イラっとした、もしくは心がザワザワしたのは?→自分ができることを他人が上手くできないとイラつく。上手くできてもライバル死んでイラつく。

Q3:仲のいい人に、自分の長所を聞く

Q4:明日仕事を辞めたとして、もっとやりたかったと感じるのは?

Q5:これまでの人生で成果が出たことは?どうやって成果を出した?

問いの中から得た答えが、あなたの長所。さらにその中から「充実感があり、成果がある」もの、「充実感がある」もの、「まだ確信が持てないもの」の3段階に分けておこう。

 

最後に「好きな事」=興味のある分野を見つけ、「得意な事」と「大事な事」と掛け合わせる

好きなことは興味・関心のある分野で夢中になれるもの。努力を努力と思わないことだ。

Q1:今、お金を払ってでも勉強したいことは

Q2:本棚にはどんな本がある?

Q3:これに出会えて「よかった!・救われた!」と思われる分野、ジャンルは?

Q4:これまで生きて来た中で「お礼を言いたい仕事」は?

Q5:世の中に対する怒りを感じたことは何?

 

好きなことが見つかったら次に、「好きなこと」x「得意なこと」で「やりたいこと」の仮説を立てる。

そしてその中から、世界に広めたいこと、人の役に立てたいことを大事な価値観として選ぶ。それがあなたのやりたいことだ。

 

「世界一やさしい”やりたい事”の見つけ方」まとめ

「好きなこと」x「得意なこと」をすれば、いい仕事なんだと思っていた。でも最近在宅ワークが増えたせいか、人との関わりもなくなり、自分がしていることに”意義”を感じなくなっていた。そうか、「価値観」を無視していたのか、と気付かされた。このワークでは、「価値観」の発見が一番大事で一番最初に行う。自分が人生において何を大事にしているか、一度に考えなくていい、じっくり、場所を変えて何度も考えてみよう。

 

 

人を操る禁断の文章術 Daigo 著

メンタリストDaigoさんによる、魅力的な文章術の本だ。これまで定型ばった文章を書いていた人、文字で人を動かすことを気にしていなかった人にお勧め。

内容

「書かない」3原則

・あれこれ書かない=長文は飽きられる。狙う結果は1つに絞り、短文にして読み手の想像力を利用

・綺麗に書かない=美しい文章では心を動かせない。感情を込めた文章で、読み手の感情を引き出す

・自分で書かない=相手の読みたい内容を提示できれば、相手は動いてくれる

 

人は7つのトリガーで動く

・興味=興味に触れれば人は勝手に行動する

・本音と建前=その間に突き動かされるエネルギーが詰まっている

・悩み=解消するために人は動く

・ソン、トク=人は損したくない、という思いが強い。安心させる

・みんな一緒=自分の所属しているカテゴリーに合わせるように人は動く

・認められたい=プライドをくすぐる

・あなただけの=人は特別扱いされたい

 

5つのテクニック

・書き出しはポジティブに=第一印象は大事

・なんども繰り返す=同じ意味の違う言葉を多用する

・話しかけるように書く=文章よりも会話の方が内容を覚えやすい

・上げて、下げて、また上げる=ネガティブな感情の時に、そこから逃れたいエネルギーを抱える

・追伸をつける=人は中断しているものが気になる

 

「人を操る禁断の文章術」まとめ

本書は文章だけに限らず、日常会話でも使えるテクニック満載だ。例えば「言葉に感情を込める」は、定型的な挨拶をするだけより、「先週連れて行っていただいたお店、味だけでなくソムリエの豊富な知識量に感銘しました。」など、具体的な自分の感情を入れるだけで、相手の印象に残る。要は「つまらない」と記憶に残らないし、刺さらない。どれだけ言葉で人に印象付けられるか、がビジネスでは大事だ。

 

 

2月の書評 終わり

「シン・ニホン」はボリューミーだったなぁ・・・、本を読むというより、毎日同じ人が書いた新聞を読んでいるみたいな感覚。他の2冊は20代のうちに読んでおきたい印象だった。と、今年30歳になった私は思った。

徐々に育児本も読み始めています。それはまた別のジャンルで扱っていこうと思います。では!