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【映画】「あまくない砂糖の話」がわかりにくいけど大事なこと言っているので、解説します。



こんにちは、Kayoです。1ヶ月断酒をした。そしたら今度は甘いものが食べたくなってきた

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もちろん、「砂糖は体に悪いから食べない方がいい」けど、旅をしていると「砂糖を避ける生活なんて、到底ムリ」だ。今やスーパーの食品も、外食もどこでも砂糖を使っている。だから、旅のために簡単に砂糖を減らす方法を今回は考えていきたい。

 

また砂糖が体に与える影響を、人体実験の準新作映画「あまくない砂糖の話」と一緒に伝えていきたい。この映画が伝えている内容は重要なんだけど、ちょっと日本人には文化的に分かりにくいところが多いから、分かりやすく伝えていくね。

 

【映画】「あまくない砂糖の話」がわかりにくいけど大事なこと言っているので、解説します。

 

 

神経質になりすぎてストレスになったらバカらしい健康談議。だけど砂糖は本当に減らした方がいいからお伝えします。

 

砂糖の種類。

ここで取り上げる、アウトな砂糖

今回の記事で言っている「砂糖」とは、白いお砂糖の話です。

もちろん、ジュースに入っている砂糖も、このお砂糖です。また、よく煮物に使う「三温糖」は茶色いですよね、実はあれも白い砂糖をさらに加工して茶色くしたものだから、やっぱり三温糖も砂糖なんです。

これな。

 

今回取り上げない、セーフな砂糖

逆にここで対象になっていないのは、黒糖とか、はちみつとか、他にも果物や人参に入っている糖分です。これらは”天然”だから今回は砂糖としてカウントしていません。

 

 

砂糖を食べると、どうなるの?

不調のオンパレードかつ、不調を欲するスパイラルに

砂糖をとると、イライラしたり、頭痛がしたり、めまいが起きます。それに日中眠くなったり、朝の目覚めが悪かったり、不調だらけになります。そしてそんな「不調をもたらす砂糖をやめたい」と思っても、やめられないと言う依存性を砂糖は持っているため、やめることができません。

結果、アルコール依存症のように「砂糖が切れると、イライラして頭痛がしてめまいがするから食べ続ける」と言う行動を繰り返し、どんどんはまっていくわけです。

 

映画「あまくない砂糖の話」で、1ヶ月間砂糖を摂り続けた結果

30日間毎日マクドナルドを食べ続けるアメリカの実験映画、「スーパーサイズミー」で被験者が1ヶ月で11kg増した話は有名です。関連:スーパーサイズミーWikipedia

 

今回私が見たのはそれに続くオーストラリア映画「あまくない砂糖の話」で、普段まったく砂糖を摂らない生活をしている被験者が、30日間、国民の平均砂糖摂取量を摂ってみたという映画です。

スーパーサイズミーは「毎日マクドナルド」という、一般人にとっては非日常の実験でしたが、今回の「あまくない砂糖の話」は、「普段砂糖摂取ゼロの健康的な人が、平均的な食事にしたらどうなるか」という実験です。そう考えると、「大して害はないんじゃないか?」と思いそうですが・・・

http://amakunai-sugar.com/

先に結果を言うと、被験者は体重が10kg近く増加、血圧やその他諸々の指数もかなり悪くなりました。ただここまでは想定の範囲内です。私が気になったのは、被験者の実験中の様子です。

 

砂糖を摂り始めた被験者の変化

被験者は砂糖を摂り始める前、とても穏やかな性格でした。しかし一週間が経った頃から、彼は「だるさ」を訴え始めました。そして10日もすると、「砂糖が欲しい!」と言い始めました、しかもしきりに。そして彼の顔からは実験開始直後の余裕は消え、どことなくソワソワしたような面持ちでした。

「以前は全くとっていなかったはずの砂糖が欲しくなった。落ち着きがなくなった。」これは、砂糖の依存症の典型的な症例です。砂糖は食べれば食べるほど、より多くの砂糖を欲し、砂糖が切れると、離脱症状が現れるからです。

 

そしてもう一つ、砂糖をとって2週間後くらいから、彼には”チック”のような症状が出てきました。”チック”というのは、よく肥満児の典型的な症状としてあげられますが、こう、何もないときに「ビクん!」と動くことです。たまにそういう人いますよね。急に動き出す人が全員チックというわけではないですが、今回の被験者は「まばたきが不自然になる」という症状が出ていました。私も寝不足で疲れたりして砂糖を摂り始めると、まばたきが大ゲサになります。周りから見れば「疲労丸見え」の悲しい女になります。

 

 

明らかに不調をもたらした砂糖

実験映画の経過と結果を見るに、「砂糖は明らかに人に悪影響をもたらす」ことがわかります。確かに、一日に砂糖を国民の平均量だけ摂って、1ヶ月で10kg太ることはありません。しかし砂糖の摂取が「さらなる糖分を欲求」し、食べ過ぎを引き起こします。それに砂糖は栄養がないどころか、体内の栄養を壊します。せっかく野菜からとったビタミンやミネラルが砂糖によって壊されると、代謝も下がるのです。つまり砂糖は食欲増進と基礎代謝を下げることを忘れてはなりません。

 

 

 

なぜ砂糖ばっかり体に悪いの?サトウキビから作られているんでしょ?

砂糖はもはや化学物質

さて、体に様々な不調をきたす「砂糖」。しかしここで疑問が。「砂糖って、サトウキビから作られるから、自然のものだろう?さすがに化学調味料なら体に悪いって知っているけど、なんで砂糖もダメなんだよ?甘いからか?」という疑問を抱いた人はスルドイ!!

 

確かに砂糖は天然の「サトウキビ」から作られているから、化学物質ではありません。化学物質が体に悪いのは言わずもがなですよね。ダイエットコーラとかカロリーオフの飴とか、添加物たっぷりのコンビニ弁当とかは論外です。しかし砂糖は無添加・・・・と、思いきや、確かに「余計なもの」は入っていない砂糖ですが、逆に「大事なもの」が取り除かれているんです!

 

サトウキビから作られるのは、”黒糖”

砂糖の原型は「黒糖」です。あの沖縄名産の黒いやつ。純黒糖は天然のサトウキビから自然に作られているから、問題ありません。しかし砂糖はその黒糖を「白く精製」して出来上がっています。「白く精製」とは、お米を精米するのと一緒で、黒糖独特の風味とかを取り除いて、本当に「甘さ」だけを追求した物質にすることです。しかしその加工の過程で、黒糖が持つミネラルも全部取り除かれます。そして砂糖は「ただの甘い物質」になるわけです。こうなるともはや化学物質と紙一重ということになり、有害になります。

 

映画「あまくない砂糖の話」のアメリカ取材がエグすぎる・・・18歳で全抜歯とか

砂糖は今やどんな加工食品や外食にも入っています。ハンバーガーのパンにも入っているし、ステーキのソースやめんつゆにも。砂糖摂取を0にすることはかなり難しいですが、そういったものに砂糖が入っていると知るだけでも摂取量を減らせます。

 

映画「あまくない砂糖の話」では、被験者が国民の平均砂糖摂取量である、一日ティースプーン40杯分をありとあらゆる食品から摂取します。パン、ヨーグルト、グラノーラ、テリヤキチキン・・・ティースプーン40杯と言われると「超多そう」ですが、ファーストフードのビッグサイズジュースにはティースプーン34杯分の砂糖が入っているため、意外と摂取が簡単なことが分かります。

 

特に衝撃的だったのが、被験者がアメリカの貧困地帯に取材に行ったときの回。その地域はほぼ「砂糖に汚染された街」でした。赤ちゃんは哺乳瓶でMountain Dewという炭酸飲料を飲むという習慣があります。

 

これが「Montain Dew」。「Sprite」に続くアメリカ人のソウルドリンク。味は、ライフセーバーガードみたいな感じ。黄色いの。

 

「赤ちゃんから炭酸飲料を飲むとか、そんなこと、あるかい!!」と日本人の私たちは思いますが、それがアメリカの一部の地域では「常識・習慣」となっているから、母親もそれを疑わないのです。そしてそんな習慣を続けてきた男の子は18歳で・・・

こんな歯になっていました。一日でMountain Dewを10缶ほど飲むこともあるという。しかしこの歯はあまりにも可哀想すぎます。結局彼は全部抜歯することになりました。18歳です。そして最後に男の子が言った衝撃の言葉が、「それでも僕はMountain Dewを飲み続けるよ」とのことでした。もう依存症になっているんですね。アルコール依存ほど深刻に言われないから見過ごしやすい、砂糖依存。しかし砂糖は手に入りやすい分、その影響に気づかぬまま犯されている人がかなり多いのではと思います。

 

 

砂糖が体に影響を与えるメカニズム

さて、ここまで「砂糖は体に悪いぞ」ということを訴えてきました。ここではもうちょっと「砂糖が体に悪い仕組み」の話をします。

GI値ってやつ。

砂糖が体に悪い最大の理由は、ズバリ「GI値が高いのに手軽に摂れる」ことです。GI値とは、血糖値を上げる値と考えてください。これが高いと、摂取後に血糖値がグワッと急上昇します。そして急上昇した分、下がる時も急下降します。

 

血糖値は上がると、「そう」状態になります。目は見開き、頭の回転が上がり、元気が出ます。一方で血糖値が下がると「うつ」状態になります。なんだか眠くなり、ボーッとして、だるくなり、お腹が空きます。当然血糖値の上がり下がりが激しいと、気分や体調にムラが出やすくなります。

 

血糖値の乱高下→糖尿病まっしぐら

血糖値の急な上げ下げで影響が出るのは、気分やだるさだけではありません。あまりにも血糖値の乱高下を繰り返すと、血糖値を調整するインスリンという成分を出す膵臓がうまく働かなくなり、「糖尿病」になります。糖尿病は身近な病気ですが、一度発症すると一生薬を飲む生活になります。もちろん旅もしづらくなりますよね。

 

GI値の高い食品

実はGI値が高いのは砂糖だけではありません。白米や小麦粉といった、「もともと色がついているものを白くした」ものも、GI値が高いので要注意です。他にもバナナや人参など、GI値の高い食品はありますが、バナナや人参なんて大量に食べられるものではないから注視されていません。それにひきかえ砂糖は「簡単に、安価に摂取できる」物質ゆえに、結果として健康を害するまで摂りすぎることになるのです。

 

因みにお米を食べるなら、白米ではなく、精米する前の「玄米」にしましょう。玄米というと、母親世代の人たちは「貧乏な頃を思い出すから、絶対食べたくない!」などと言いますが、食べてみるとプチプチして美味しいものです。炊く前に半日ほど水につけておくのが面倒ですが、最近は「つけおき不要の無洗米」が市場にたくさんあるのでとっても便利です。私も無洗の発芽玄米をネットで買っています。

 

それと、パンを食べるなら、全粒粉やブランパンがいいですよ。全粒粉はザラザラしているけど、味は美味しいし、ブランパンは正直あまり美味しくないけど、腹持ちがいいのでおすすめです。最近はローソンで簡単に手に入りますからね。

 

ローソンのブランパン。この一番シンプルなやつがおすすめ。

 

 

砂糖を減らす方法

では最後に体に悪影響の「砂糖を減らす方法」について、旅ライターKayoが実践していることを挙げていきます。

 

現代で砂糖を完全に回避することはもはや不可能

まず最初に言いたいのは、「砂糖を0にすることは難しい」ということです。今や牛丼にも、ラーメンにも食パンにも砂糖は入っています。それでも「甘いものを食べない」とか、「飲み物はお茶か水」という選択をすることで砂糖の摂取量は格段に減らせます。そして「自炊をする」ことは、砂糖摂取量をかなり減らします。さすがに天然のキュウリやトマトの中に砂糖は入っていませんからね。(糖分とは別の話ね。)なるべくなら自分で食品は加工しましょう。

 

砂糖控えめの食品を見極めるコツ

ではスーパーの食品売り場で砂糖控えめのものをどうやって見極めるか?ぜひパッケージをひっくり返して、「原材料名」をみてください。原材料名は「成分の多いものから順番に書いてある」ため、原材料の上位に砂糖がある場合は、控えましょう。

また基本的に「低脂肪」とか「カロリーオフ」の食品は書いません。実は砂糖はカロリーが高くありません。だから「低脂肪」や「カロリーオフ」の食品にこそ、満足度を与えるために多くの砂糖が使われている可能性が高いです。

 

具体的に私が選んでいる食品

ここでは私が少砂糖生活をするために選んでいる食品を紹介します。

お菓子を買うときは、よくSOYJOYチョコを書います。砂糖は入っていますが、食べても気分が悪くならないので、GI値が低い、添加物が少ないのだと思います。

あとあんまりお菓子を食べた気になりませんが、「チョコレート効果」もおすすめです。

こんな健康的なお菓子を食べても満足感が最初はないでしょうが、食べずに過ごすとだんだん「食べたくなくなってくる」ものです。徐々に砂糖摂取量を減らしていきましょう。
また自炊をする時は砂糖の代わりに黒糖やはちみつを使います。独特の味が出そうですが、黒糖は煮物にコクを与えるし、はちみつは照りを出してくれます。ただしくれぐれも、「純黒糖」や「純はちみつ」といった、「純」がついているものを選んでくださいね。それ以外は砂糖が入っています。

 

 

旅中は、積極的に自炊をしよう

次は旅中の健康話。旅中にも砂糖を減らすことは可能か?もんだい。

日本と比べると海外の食品の方が「砂糖含有量」はえげつないです。ぜひ海外旅行中は備え付けのキッチンで自炊をしましょう。また市販のソースも砂糖がたっぷりというケースが多いので、味付けは塩とオリーブオイルでシンプルにするとベターです。塩は食材の甘みを引き出しますから、自然な甘みで満足できます。

私は大体こういうオリーブオイル(エキストラバージン)を未開封で海外に持っていきます。小さいから機内持ち込みできるし、余ったら捨てて帰ります。

 

また、海外で外食するならサンドイッチをよく食べることになるはずです。しかし野菜サンドイッチにも砂糖は入っています。だからランチにサンドイッチを2個食べるのではなく、サンドイッチは1個に減らし、そしてりんごを皮ごと1個食べるなどとして、天然の糖分を摂りましょう。

 

日本にいるときはできる限り健康的に生きよう

そして日本にいる間は、旅のための体力強化週間です。ぜひぜひ自炊をして、野菜の酵素をしっかりとり、タンパク質を摂取し、食物繊維の多い炭水化物(さつまいもや、玄米)をとって、旅中に負けない体つくりをしましょう!

 

「砂糖はあまくない!」まとめ

今回は「砂糖が体に及ぼす影響と、その理由、避ける方法」についてお伝えしてきました。本当に砂糖は「摂らなくていいなら極力摂らない方がいい」です。砂糖を食べると一瞬集中力が上がり、そしてハッピーホルモンが出ます。でもそれもつかの間、砂糖が切れるとイライラと鬱が襲ってきます。だったら最初っから食べない方がいいです。

 

とはいえ無理は禁物。健康のためにやっていることがストレスになれば元も子もありません。砂糖は徐々に減らしていくようにして、長期的に健康的な生活習慣を作っていきましょう!では!

 

 

「あまくない砂糖の話」げんざいTSUTAYAにて準新作貸出中です。



ABOUT ME
bonkayo
SE、ソムリエ、旅人、フリーライターを経て、フルリモートで会社員中。2歳娘と夫と3人暮らし。